結局一年のまとめだけ書いていくことになりそうな気がする3年目の冬・・・(諦め)。というわけで毎年恒例の年間総括企画、2023年に発表された音楽の中から個人的ベストソング選出を行います。
昨年は久しぶりにランキングを作りましたが、今年は「ここ数年で一番新しい音楽を聴かない年」だった2021年よりも新しい音楽に触れる機会が少なかったです。なので今年もランキングはナシとし、順不同でベストソング十選を挙げていければと思います。
そして今年からおまけでM-1感想も。なんでここでM-1なのかは後で書きます。時期が近いし独立させるほど専門的なブログではないのでまとめちゃいました。それではベストソングからどうぞ。
2023年ベストソング十選(順不同)
Freeroad / Do What You Feel!
上半期ベストでも取り上げたメキシコの若手バンドのデビュー作より(※2023年1月にアルバム発売だったので含めました)。同じようなことを書きますが、1970年代の雰囲気を再現したハードロック/プログレバンドは好物なのでBandcampでもここ数年よく漁って聴いている中、これほどキャッチ―でクオリティの高いバンドはなかなかいないと思います。
ブリティッシュマイナーハードロックオタクや、NWOBHMの中でもPraying MantisやDemon、Limelightといった哀愁メロメロ路線を好まれる方に問答無用でおすすめです。
Metallica / Inamorata
こちらも上半期ベストで取り上げたメタリカの一曲。72 Seasons収録曲でアップテンポな楽曲では“Screaming Suicide”がよいのですが、過去作の曲と比べるとちょっとしっくり来ず。私の中でLoad時代を思い出させるこの曲が一番ハマりました。今の彼らのサウンド的にもこちらの方が向いているような気がします。
そしてこちらも何度も書いておりますが、来年には来日情報が出てくれると嬉しい。本当何とかなりませんかね・・・(´・ω・`)
Majesties / Vast Reaches Unclaimed
アトモスフェリック・ブラックメタルバンドObsequiaeとメロデスがかったブラックメタルバンドInexorumのメンバーによって結成されたバンドによるデビュー作より。新鋭なのに音が全然新鋭じゃないメロデス。サウンドプロダクションもある意味“完璧”で、久々に昔のメロデス作品を引っ張り出す契機となりました。
活動は限定的なものなのか今後も続くのか気になるところ。高クオリティなメロディーセンスも貴重なので、できれば次作を期待したいものです。
Moonlight Sorcery / In Coldest Embrace
フィンランド出身。メロデスとメロブラの中間的なサウンドで昨年話題をさらった彼らが満を持してリリースしたフルアルバムからの一曲。同郷の先輩であるChildren of Bodomを思い起こさせながら、より以上に過剰なまでのキラキラメロディが乱舞する、好きモノには堪らないスタイルです。
昨年のEPもよかったですが、アルバム全体完全に化けたと言ってよい位素晴らしい出来でした。どうせここまでクサくなると日本以外での受けはよくなくなると思うので(失礼)、せめて日本ではプッシュされて人気爆発してほしいですね。
Sacred Outcry / The Flame Rekindled
全世界がこんなダニエル・ハイメンを待っていた!B級イモメタル感は否めないですが、劇的な疾走に乗りながら繰り出される衰えを知らないハイトーンをこれでもかと聴かせてくれただけで、メタラーなら感謝感激の涙腺爆破崩壊モノですよ。
で、Lost Horizonはいつになったら復活してくれるんですかね・・・?(´・ω・`)
DGM / To The Core
イタリアのベテランプログレッシブ・メタルバンドによる一曲。個人的にプログメタルというよりはテクニカルなメロディックパワーメタルという印象のバンドで、本曲もプログレ的な難解さは全くなく、爽快感のあるキャッチーなメロディーとゴリゴリのバッキングがとっても心地よいです。
毎作クオリティが高くて外すことがないバンドなのですが、どうも永遠の二番手以下というか、トップに推されることがない感じがもったいないです。もう当初のメンバーが残っていないので、いっそバンド名を変えてやり直してみてはとか思ったり・・・まあいずれにしても音楽性的にメジャーフィールドで受けるのは難しいかな。
Final Strike / Freedom
今年のクッサクサメロスピ枠はTwilight ForceにNorthtaleと新世代メロスピバンドのフロントマンとして活躍しながらも、良いところで脱退の悲運に見舞われるボーカリスト、クリスチャン・エリクソンによる新バンドの一曲。メンツはほぼ北欧ながら、その音楽性は古き良きジャーマンな感じがして涙がちょちょ切れます。
トワフォはソフト過ぎるしノーステイルはメロがもう少しという印象でしたが、これなら私も素直に好きと言えるバンドが出てきたと思えます。あとはクリスチャンが今後どうなるのか・・・自分が作ったバンドからまた脱退しないように祈るのみですね。
Green Lung / The Forest Church
サバス由来のドゥーミーなグルーヴもありつつ、本質的にはもっと普遍的なポップ感覚を持つハードロックという点でGhostに似た印象を受けるイギリスのバンドによる一曲。デスメタルばっかり紹介されるBandcampのMetal部門で珍しく月間ベスト推しされていました。
彼らも本作で一気に化けた印象。こういうサウンドのバンドは逆に日本ではそれほど盛り上がらないのですが、そろそろ日本盤も出て来日に期待する道筋ができてほしいです。
Nuclear Power Trio / W.A.P. (Wet Ass Plutonium)
衝撃のデビューで一気に虜にさせられた“被りモノ”バンドによる待望の新作より。正直デビュー作ほどのインパクトはありませんが相変わらずクオリティーの高い楽曲が揃う作品で、中でもこの曲はストレートなロックインスト寄りで素直に気持ちよかったです。
それにしても前作発表時点以降で当然世界情勢は変わっていくと思いましたが、まさか戦争を始めるとは思いませんでしたね。。プーチンもこのバンドでスラップを見せつける位で満足してくれればよかったのですが。あれ、本人じゃないの!?(お約束)
Lauv / Steal The Show
最後に映画枠から。ピクサー映画『マイ・エレメント』の主題歌で、リズミカルで心地よいサウンドが癖になる、エレメント・シティの美しさを思い出して穏やかな気持ちになれる一曲です。
映画はピクサー映画としては個人的に『リメンバー・ミー』以来の力作と感じました。詳述はしませんが、ようやくアンチラセターの呪いによる歪な男女描写及びそれを絡めたストーリーが無くなり、物語を素直に見せるようになったかなと。評論家の評価は今一つですが、異文化/異人種に存在していると自覚したことがある人にははっとするストーリーになっていると思います(まあ評論家なんて『トイ4』を評価するようなクソの集まりなので気にしない、けっ)
以上、今年のベストソング十選でした。今年は来日ラッシュで私自身も久々に1~2ヵ月に1回のペースでライブを観に行ったこともあって、過去音源の予習復習の方で印象に残る曲が多かったのですが、新曲に絞って改めて振り返っても意外に聴いてはいたんだなと安心(?)しました。
そういえばライブの振り返りをすればよかった・・・まあそれはまた機会があればということで。
おまけ:M-1グランプリ2023 勝手にランキング BEST5
息子(5歳)が遂に漫才で笑えるようになってきまして、今年は久し振りに敗者復活戦からリアタイでM-1を観ました。お笑い好き一家として今後毎年記録できればよいなと思いましたので、自分たちの備忘として勝手ながら敗者復活戦~最終決戦までのネタから好きなものをBest5で挙げていきたいと思います。
※ネタのタイトルは勝手につけているもので正式な名称ではありません
1位 令和ロマン「町工場(思い出せない番組)」
これは文句なく一日で一番笑えました。くるまさんの演技といいケムリさんのツッコミといい、令和ロマンの魅力が完璧に出るネタで優勝は間違いなかったと思います。一番好きなのは拍手のくだりw
ついでに先に書いてしまいますが、決勝で本当に心の底から笑えたのはこのネタだけでした。令和ロマンもトップバッターながら十分に沸かせたものの突き抜けた笑いにまでは至らず、審査員が別であれば最終決戦に出場できたかもわからない危うさがありました。結果的に二本目が大爆発したので本当によかったですけど。
一本目で最高得点だったさや香は昨年の「免許返納」の方が上と感じましたし、二本目は・・・なんか彼ら優勝する気無いのかなと感じてしまいます。あれをやるために頑張ったと言われても、いやそれは無理でしょうとしか。(個人的には嫌いではないですが、あの場でやるネタではない)
ヤーレンズはどちらも高レベルで笑えるネタで、楢原さんの癖が強いキャラも出井さんの落ち着いたツッコミ(最近無意味にうるさいツッコミが多いのもあって)も素晴らしかったです。ただあくまでも個人的な好みの話で言えば、私は楢原さんのキャラに出井さんは振り回され続けた方がよかったかなと。一緒に乗るところでちょっと「あ、作ってるんだな」と冷めてしまうきらいがあったので。終盤に少し笑いが落ちてしまったのももったいないと感じました。
マユリカはしっかり爪痕を残し、真空ジェシカもらしさ溢れる漫才で楽しめましたが突き抜けるには至らず。個人的に大好きなカベポスターは相変わらずクオリティ高いのですが、本当M-1決勝の舞台で爆発するのは難しいのかなと。ネタによっては行けそうな気もするんですけどね。
あとの4組は申し訳ありませんが欠点の方が上に立ってしまってあまり笑えなかったです。最終決戦まで勝ち上がる方々なのでもっと凄いネタがあるのかと思いますが、以下敗者復活戦の4組を超えるパワーを感じなかったというのが正直なところです。シシガシラは多分ハゲネタだけだろうなと思ったら予想通りだったし・・・敗者復活戦のネタは変化球的手法で受けたので、同じことが出来なければ苦しむだろうなと感じました。
ということで、以下敗者復活戦から4本続けます。
2位 トム・ブラウン「カラオケスナック迷惑客の止め方」
一番爆発したのは彼らです。これは絶対間違いない。正直ナイチンゲールダンスに負けた時、テレビ前で家族3人で「はぁ?」と言いました(ナイチンゲールダンスも十分面白かったですよ>フォロー)。令和ロマンの最終決戦ネタが無ければ我が家での優勝はぶっちぎり彼らだったでしょう。
みちお(あえて敬称略)ワールドを盛り上げてきた布川さんが共に狂気の世界に入り込み、誰にも侵せないトム・ブラウンワールドを作り上げた伝説級漫才。漫才・・・漫才!?そうですよ、これが彼らの漫才です。
※なお我が家はトム・ブラウン傑作選を自作たちで作るくらいの元々中毒者ですので、一般の感想と異なる可能性はあります
(注※追記)負けた相手、エバースでしたね。うろ覚えで書いたから間違えました・・・すみません。いずれにしてもこのブロックは凄かった。
3位 スタミナパン「Youtubeチャンネル開設」
トム・ブラウンの出番前に出場したのがスタミナパン。そう、彼らの対決が我が家における決勝戦でした(笑)
5歳の息子が笑い転げたう○ちネタ、早速真似するようになって困ったものですが、ただのお子様向け下品ネタと侮るなかれ。前半に積み上げた下らなさすぎる動画内容ネタがあって、遂にはう○ち価値が反転するという流れは感動すら覚えました。私は動画内容ネタ自体もハマりましたし。
今年の敗者復活組では最も新たな輝きを見せてくれたコンビと思いますので、来年以降の活躍に期待したいですね。
4位 ロングコートダディ「真逆のこと」
ヘンダーソンの方が爆発力は上だったと思うので仕方ない結果と思いますが、敗者復活から決勝までのすべてのネタのうち、最も構成力で笑わせてもらえたのが彼らの漫才。前半の積み上げでしっかり笑いを取っていたこともポイント高いです。
大好きなコンビながら、正直もう貫禄が付きすぎて爆発に至らないのかなという、知名度ゆえのディスアドバンテージを感じました。これ無名のコンビがやったらとてつもない評価を得たと思います。テレビでもよく見るコンビの中では文句なくナンバーワンのネタでした。
5位 ななまがり「あいのり」
あまりにも奇妙キャラ過ぎた森下さんが良い感じでまとまり、面白さ>キモさで最近はぐんぐん上がってきていた彼らの総決算的ネタでした。絶対こんな奴はいないだろうと思える造形なのに、何故かイメージが浮かぶ匙加減が絶妙。
ラストイヤーなのが残念でしたが、磨き上げられてきた彼らならTHE SECONDを狙えると思いますので、第二の爆発を期待していきたいと思います。
まとめ
なんかベストソングよりM-1の方に力を入れた感もありますが、早いうちに吐き出したかったので書けてよかったです。来年も素晴らしい音楽、楽しい笑いに出会えることを願います。それではよいお年を!
ああ、和牛をもう一度劇場で観たかったなあ・・・(最後までお笑いの話で〆)
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