徒然雑記2023年3月編~音楽や映画/ドラマ等感想メモ

3月中に書くの忘れていた・・・ということで駆け足で音楽と映画それぞれ1話題ずつ!

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音楽編「メロデスは永遠に不滅!の巻」

今月の一枚:Majesties / Vast Reaches Unclaimed

アトモスフェリック・ブラックメタルバンドObsequiaeとメロデスがかったブラックメタルバンドInexorumのメンバーによって結成されたバンドによるデビュー作です。音源が公開されるやいなや一部界隈で話題となり、リリースを楽しみに待っておりました。

これは・・・あれだ・・・

こんなんむっちゃメロデスですやん

2月発売のIn Flamesに納得しながらも煽り文句に感じた悶々に対し、こちらはもう完全に「90年代メロデス」しかも「イェテボリ・サウンド」そのもの。音作りもかなり寄せていて、熟練者達なのでさすがに昔の不安定だからこそ生まれる勢いはありませんが、空気感はばっちりです。おっさんのメロデス魂を呼び覚ますのには十分過ぎるクオリティで、久しぶりに千組千曲選も更新させてくれた原動力となりました。

ただとっても贅沢な話なんですけども・・・ちょっと冷静になって聴いてしまうところもあるのですよね。

私が思い出したのはWithout GriefやSins Of Omission、Cryhavocのような、メロデス全盛期に現れクオリティの高い作品を出しながらも「二番煎じ」等と蔑まれ、儚く消えていったバンドたち。この作品も当時だったらどうだろうと聴くと、まだ抜きん出たクオリティを示すところには至っていないかなと思ってしまいます。大好きな方向性だけにちょっと辛めで。

是非とも一回こっきりのものではなく、継続して活動されることを期待したいです。そしてあの時代の名曲たちを超える楽曲に期待してみたい!

映画/映像番組編「ドラちゃんは孫子の代まで友達の巻」

『映画ドラえもん のび太と空の理想郷』もったいなく感じた作り

子供が大きくなるまでは毎年行くだろうなというドラえもん映画。今年は『どうする家康』も追いかけている古沢良太さんオリジナル脚本ということもあり、父親の私の方がワクワクしながら鑑賞に行ってきました。

結果は・・・うーん、良作だけど名作と言うには色々ともったいない作りだったなあという感想。大人も唸らせるテーマを子供向けとして分かりやすくするためか、困難な状況の解決策が強引で雑な印象を受けたところが残念でした。とは言え劇場で見るエンタテインメントとしてはよく出来ておりますので、家族で観る娯楽としては十分おすすめできます。

※以下、ネタバレを含みます

まあ昔からあるお話ですが、まず“理想郷”とは誰にとってのものであるかという話。映画のタイトルがのび太「の」ではなくてのび太「と」になっているのも分かりやすい符号で、結局ユートピアにおける画一された生は、自由に生きていくべき人にとって幸福と言えるのだろうかという問いが中心にありました。国家や宗教に関する昨今の情勢を考えるとなかなか攻めたテーマを掲げたものだと思います。

伏線の回収はなるほどと思わされましたし、コミカルさとシリアスさのバランスもよく、基本的にストレスを感じさせないテンポのよさがありました。ただ先に書いたようにテンポを重視したためか(これは子供向けなので上映時間の制限もあると思います)、本来は丁寧に描くべきである住民の洗脳からの脱出及び真の黒幕との問答や決着への流れが、機械をぶっ壊して解決&崩壊するパラダピアによって起こされるクライシスシーンへの移行により強引にまとめられてしまったのが非常に残念でした。ここにこそ古沢節が出てくるチャンスがあったと思うので、パンフで書いているように遠慮されるのではなく我を出し切ってほしかったですね。

また、ドラえもんとソーニャとの対比ももっと踏み込んで書いてほしいテーマでした。今回一番グッと来たのは途中でソーニャが逡巡しながらも立場を優先して行動する場面でしたし、人間と同じように不完全ながらもパラダピアンライトが効かないドラえもんという存在を全体のキーとして、のび太たち皆を元の自分に戻らせる展開の方がよかった気がします。(のび太の活躍がかなり強引であったので・・・他のキャラたち、染まるのも戻るのもあっさりしすぎじゃない?)

完璧なロボットと不完全=人間味があるロボットの対比というテーマで漫画『ヤコとポコ』(うさくん水沢悦子著の名作)を思い出したのは自分だけではない・・・はず。ドラえもん本編にも過去あったテーマですが、ソーニャがよいキャラだっただけにもう少し二人の話を見てみたいと思えました。

最後にこの映画、誰もかれもなんでもかんでも簡単に撃ちすぎ。躊躇いもなく人を得体の知れない武器で撃てるのび太が一番恐ろしい存在です(笑)

終わり

3日坊主ならぬ3か月坊主になりそうな気配が既に漂っていますが、次回はもう少し余裕をもって書きたいと思います。

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